LIFE REPORT

学んだこと、感じたことを綴っていきます。

センスとは何か

センスが「ある」とか「ない」って多用して普段しようしているし

センスって生まれつき備わったセンスなんだろうなって思っていました。

なぜなら、センスって何ですかって聞かれたら言語化できないから。

 

天才が自分のことをなんで天才か説明できないような

そんなものなのかなって思っていましたが、

この本には一般的に天性的に授かっていると思われがちな

「センス」の磨き方の手順が描かれており、とても面白かったです。

 

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内容

くまモンなどをプロデュースしているアートディレクター水野学氏の

タイトル通り、天性的な才能だと思われがちの「センス」は

実は知識の蓄積によって生まれていることを説明し、

「センス」を身に着けるために

どのように知識を蓄積しアウトプットしているのかを説明している

「センス」についの教科書。

 

感想

センスの定義

センスって何かと聞かれてすぐに言語化して説明できる人はなかなかいないと思う。

私もセンスってなにか?って聞かれたらすぐには答えられない。

なんとなくの感覚値である。

この本の中には、センスについて明確に定義がある。

「センスのよさ」とは、数値化できない事象のよし悪しを判断し、

最適化する能力である。

数値化できない事象、だからこそセンスをよくするのは難しい。

例えばファッションでもなんだかセンスがいい=おしゃれだなって思う人がいる。

でも、それがなぜおしゃれなのかなかなか説明が難しい。

そして、この本にはこんなことも書かれています。

普通こそ、「センスのいい/悪い」を図ることができる唯一の道具

これは普通=センスがいいということではなく、ど真ん中をまず学び、

そこからアレンジをしていくことで、ど真ん中より最適化できるということ。

 

ファッションでもなんでもみんなと同じが正とされてしまう日本だけど、

みんなと同じ量産型になっていると、それはセンスがいいとは言えない。

そのど真ん中を知りつつも、そこからさらな最適化を考えられるのがセンスのいい人なのかなと思います。

 

自分の信念を貫く

日本製品は丈夫だけど、センスの面でいうと海外製品に劣ることをこの本の中でも説明しています。その理由の一つとして、「市場調査第一主義」があげられると述べており、納得いたしました。

...「市場調査委で決めた」となると、責任の所在が曖昧になります。

ただでさえ、創意でものごとを決定しがちな日本企業でそれをやれば、

「この商品が駄目だったら、クビになるかもしれない」

という緊張感がなくなります。 緊張感のなさは、

「もっとよくしよう、もっと面白いことをやろう」という

向上心を弱めてしまう危険があります。

市場調査でこれこれの機能が求められていたからとか、

調査の結果がこうだったからとかではなく、

 自分が「この商品を作りたい、売りたい」という強い信念をもつことが、

センスのいい商品を具現化するのに必要なことなのではないかと思います。

 

センスとは知識である

タイトルの通り、センスとは知識から生まれると一貫して本の中で述べています。

知識は、過去から学び、そして一歩未来を先読みすること、

そして何より客観的に様々な情報を収集することが重要と述べています。

 どんな理由にしても、人は好き嫌いでものを選んでいます。

好き嫌いというのは主観に他なりません。

そこに「どの服が自分にふさわしいか」という客観性を加えれば、

数値化されない事象を最適化するセンスの力が発揮されることでしょう。

同じ洋服を着ていても、センスが良く見える人と悪く見える人がいる。

雑誌でモデルさんが着ている服が必ず自分に似合うわけではないのに、

この雑誌に掲載されているから大丈夫という人はセンスがない。

しっかり客観的に自分自身や周りを判断しなくては、

センスは磨かれて行かないのだなと思う。

 

まとめ

センスというものは基本的に定義かされておらず各々の感覚で放置されている。

以前アパレル会社で働いていたのだが、

スタッフのセンスのよし悪しは評価の対象では決してなく、

感覚値的なもので放置されていた印象だったため、この本でセンスといものが何か

定義かされており、とてもしっくりきた。

ファッションが一番身近なセンスのよし悪しだと思うが、

これからはどの業界でも個人にもセンスが求められると思った。

センスは天性の才能とあきらめるのではなく、

しっかりと知識を蓄え磨いていくことができるものであるとわかったので、

様々な知識を吸収し、センスを磨き時代を生き抜いてい行こうと思う。