LIFE REPORT

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ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書

ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書を観てきました。

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私、昔ジャーナリストになりたかった時期がありました。

実際テレビ局でADをやっていたこともありますが、体力的に限界と思い夢破れました。

 

でも、やっぱりジャーナリストって恰好良い。

この映画のトムハンクス演じるベンみたいなジャーナリストは本当に憧れる。

スピルバーグの映画って少年が好きそうなモノが多いイメージだったんだけど、こういう社会は映画もあるんだな。

そして、日本で映画公開中、森友問題が発生してこの映画の関心は高まったのは言うまでもない。やはり天才には神風が吹くのだな。

 

なんだかタイムリーで政治家とメディアの関係が描かれている映画だったけど、

その他にも現代に通づる問題がこの映画には描かれていましたので、感想を綴ります。

 

 

あらすじ

ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に戦争に対する疑問や反戦の気運が高まっていたニクソン大統領政権下1971年、NYタイムズ紙がベトナム戦争を分析及び報告した国防総省の機密文書「ペンタゴンペーパーズ」の存在をスクープする。ライバル紙であるワシントンポストの記者、ベンはタイムズ紙に負けないようペンタゴンペーパーズを手に入れ、スクープを取ることに奔走し、ついにその文書を手に入れる。しかし、この文書をまとめるよう指示したアメリカ国防長官府とポスト紙社長のケイは古くからの友人であり、また、ポスト紙は株式上場を果たしたばかりのタイミングで大きな問題は起こせない時期だった。

巨大な力に立ち向かう

まず思ったことは、森友問題に揺れる日本とリンクする点が多い。政治家が都合の悪い情報を表に出さず、国民を騙すすがたは、今の日本政府を映し出しているかのようだった。ペンタゴン・ペーパーズ」をスクープしたNYタイムズ、そしてワシントンポスト。政府という巨大な力と戦い、リスクを承知で人生をかけて政府の秘密を国民に伝える姿は圧巻。発行をすれば、逮捕されるリスクもある中、トムクルーズ演じるベンはこの文書を報じなければ、新聞の存在意義がないと主張し続ける。かっこ良すぎる。私もリスクを犯してでも自分の信念を貫きながら仕事をしたい。

女性の社会進出

今ではAmazonの創業者ジェフ•ベゾスが筆頭株主であるが、この頃はまだ家族経営の新聞社であったワシントンポスト。メリルスリープ演じるケイは夫の自殺により、彼女の父が買収したこの会社を守るために社長をしているが、映画前半ではお飾りのような印象をうける。まだ、女性の社会進出が今以上に進んでいない中で、周りからもあまり信用されず、女性がトップでは決断出来ないと揶揄され、悔しい思いをしている。彼女の父が、ケイ彼女自身ではなく、夫に会社を譲ったのも、女性は仕事をすべきでないという理由からなのだと思う。また、映画の最後、タイムズ紙とポスト紙の社長が裁判所から出てくる時、タイムズ紙側には記者が多く集まり取材を受けるが、ポスト紙社長のケイは誰からもインタビューを受けず、しかし、輝きに満ちた目でケイを見つめる女性達の姿は印象的だった。

そんな時代で、ベンだけは新鋭的な価値観を持っている人物だ。彼は判断決定を彼女に必ず託し、彼女の父がケイではなく夫に譲ったことも「今の時代なら、彼女に譲るべきだ」と言い退ける。 この時代から女性の社会進出に肯定的な人も入れば、未だに否定的な人物もいる。なんだか複雑な気持ちになった。

決断の難しさ

生粋の記者であるベンは、政府とメディアの忖度について懐疑的な姿勢を見せ、「権力は見張らなければならない」という。それに対してケイは「真実を伝えることで、会社が潰れていしまえば、権力を見張ることはできない」という。どちらも正しい意見だ。正義を貫くことは大切だが、つらか抜くばかりに会社の経営が困難になってしまえば、本来成し遂げたかったミッションも達成することが出来ない。経営者として、この判断をするのはとても難しいと思う。そして、この上手いバランスがとれる人物こそが優秀の経営者と言えるのだろう。

ケイも始めは、政治家と上手い関係をつくり、株式を上場させ、会社経営の安定化を目指しすことに力を入れている。しかし、最終的にベンの熱意に協力し、ペンタゴンズペーパーズの発行にGOを出す。この判断がなければ、彼女や会社の人生だけでなく、時代は変わっていた可能性が多いにあるわけだから、すごい判断だったのだ。

私も彼女のように、上手いバランスをとりながら、かつ大胆な判断ができるそんな経営者になりたい。

まとめ

もうすぐ公開は終わってしまうけど、まさに、「今」観るべき映画だと思った。政治家の権力で、真実がねじ曲げられることは今の日本でまさに起きていることだし、女性の軽視は相撲協会やセクハラ問題などで、今まさに再び注目を集めているトピックである。また、この時代は新聞を発行するのにもいちいちスタンプみたいなの作ってたんだーとか、今政府の最高機密文書を手にいれたら、スマホで写真とってSNSに速攻ながせるのに、とか時代の流れも感じられる映画である。映画館で観れてとてもよかった。

 

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