自分の小さな「箱」から脱出する方法
今まで数々のリーダシップに関する本を読んできたのですが、
こんな本があったのならもっと早く出会いたかったなと思えた本でした。
この本はリーダーシップだけの本ではなくて、
会社とか家庭とかなにか組織に所属してる人、全員共感できるし、為になる本です。
ただ、特に人を引っ張る立場を経験していると、
この本に書かれていることは、「ぐさりっ!」とくる部分が多いです。
- 簡単な内容
組織に属していると、上手く行かないことがたくさん出てきます。
そんなとき、ついつい誰かのせいにしてしまうことが多い。
例えば、納期に間に合うように自分ではしっかりスケジュールをたてて
仕事をしていたのに、同僚の仕事が遅いが為にスケジュールが狂ってしまった、
みたいなことは会社では起こりがち。
このとき、「あいつがしごと遅いせいでスケジュールが遅れている」と
同僚のせいにし、責め立ててしまうことがある。
オフィスでは良く在る光景だが、このような状態、
つまり「自己欺瞞」=「箱に入る」が人間関係の問題の根本であることを
この本では説明している。
そして、どうして「箱」に入ってしまうのか、
どうすれば「箱」から脱出できるのかなどが説明されている。
- 感想
前職のとき、私はリーダーシップの意味を誤解しており、
とにかく厳しくすることがリーダーシップなのだと思っていた時期がありました。
っていうより、私の上司もそういう人が多く、
「そうでなくてはいけない」と思い込んでいた部分が多かったです。
なので、要求したことができない人には強めに注意をしフォローもせず、
みたいな、まさにこの本に出てくる主人公の用な状態でした。
「どうして人は「箱」に入るのか」
原因は「自分への裏切り」とこの本では説明しています。
1. 自分が他の人にすべきだと感じたことに背く行動を自分への裏切りと呼ぶ。
2.いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
この部分はぐさりと来ました。
前職のときも、本当は出来ない人を責め立てるのではなく、
出来なかった理由をきちんと聞くべきなのは分かっていたんです。
しかし、そのとき私はこう思ったんです。
「私ならこの時間でこのくらいのことは出来るから、出来ない奴が悪い」
そう思うとどんどん自分を正当化し、出来ない人のことを責めていってしまう。
自分が間違っているとは思いたくないので、「あいつが悪い、あいつさえいなければ」と、さらに責めていってしまう悪循環に陥るんです。。
人間って基本的に自己防衛本能みたいなものがあって、
言い訳したくなったり、相手のせいにしたくなってしまうことはあると思うんです。
ただ、心のどこかでは自分に原因があることも分かっている場合が多い気がします。
そんなとき、すぐに相手のせいにしてしまうと、
相手のせいにしてしまった事実を正当化させる為に、
どんどん現実を歪めてしまって、
自分にも原因があったかなんて分からなくなってしまう。
だからこそ、まず自分にも原因があったのではないかと1回考えて、
自分の非に気がつくことがとても大切な気がします。
リーダーというのは起きていることすべての責任を取る人だと今は思います。
私も今は、「今起こっていることは自分に原因があるのだ」と思うことにしています。そうすると、悪いことが起きたときも事実に集中ができ、
結果解決も早い気がするのです。
今起きている森友問題も誰が悪いのか事実は分からないけど、
関係者は全員何かしら非が在るんだと思います。
その事実を全員ねじ曲げようと必死で、
これだけ長い時間をかえても解決しないのだと思います。
人のせいばかりにしている政治家の人にも読んで欲しい一冊です。