The Shape of Water =水の形
新宿は豪雨な1日でしたが、
アカデミー賞最多4部門受賞作品
“The Shape of Water”を観てきました。
実はあんまりファンタジー映画は好きではないのですが、
タイトルがなんか神秘的だし、
何と言ってもアカデミー賞受賞作。
タイトル通り神秘的な映像がとても美しい。
ただ、目を覆いたくなるシーンも多々あります。。。
あらすじ
1962年、アメリカとソビエトの冷戦時代、清掃員として政府の極秘研究所に勤めるイライザ(サリー・ホーキンス)は孤独な生活を送っていた。だが、同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と一緒に極秘の実験を見てしまったことで、彼女の生活は一変する。 人間ではない不思議な生き物との言葉を超えた愛。それを支える優しい隣人らの助けを借りてイライザと“彼”の愛はどこへ向かうのか……。
このあらすじだけだと、なんだかファンタジーなラブストーリーのようですが、
不思議な生き物は極秘研究所で働いている悪い奴から虐待を受けてるし、
処分される計画を立てられてます。
イライザはそれを仲間と共に食い止めるんです。
正直、話自体は正義と悪がはっきりしている分かりやすい話何だけど、
なんだかアメリカ?世界全体の社会の縮図を表している
キャラクター設定で考えさせられます。
不思議な生き物は社会で言うマイノリティー。
そしてそれを支えるイライザを筆頭とする仲間も
ゲイのおっさんだったり、
黒人の女性だったりと、
社会的にマイノリティーと言われる人々。
それを憚るのが
セクハラでパワハラで、女性軽視で、人種差別で暴力的な
人間失格な極秘研究所の悪い奴ストリックランド大佐。
なんだか現代のトランプ政権を比喩している作品なのかなと感じました。
マイノリティーを排除していくような時代に戻っているよという警告のような作品。
そして、私はイライザが謎の生物を救おうと奔走する時に言った言葉が
とても考えさせられました。
「何もしないなら私たちも人間じゃない」
なにか間違ったことが起きているとき
困っている人がいるとき、見て見ぬふりをする。
本当は声に出さなければいけないことを黙っている。
間違えに気がついているのに、
何も行動に移せなければ、人として生きる意味なんて無いのかもしれません。
タイトルの“The Shape of Water ”=水の形は
雨粒も、水たまりも、お風呂も、海もすべて水であるように
人間も様々で在るということ。
そして、水が色々大きさや形に変化したり、温度が変わったりするように
人の気持ちも、切っ掛け一つで色々と変わるということを
意味しているのかなっと思いました。
雨の日に見るには最適な映画です。